1980年1月1日火曜日

法人税法施行令第142条の2(外国税額控除の対象とならない外国法人税の額)

第二編 内国法人の法人税 
第一章 各事業年度の所得に対する法人税 
第二節 税額の計算 
第二款 税額控除(第百四十条の二―第百五十条) 
平成29年4月1日現在(未施行改正なし

(外国税額控除の対象とならない外国法人税の額)
第百四十二条の二  法第六十九条第一項 (外国税額の控除に規定するその所得に対する負担が高率な部分として政令で定める外国法人税の額(次項及び第三項において「所得に対する負担が高率な部分の金額」という。)は、同条第一項 に規定する内国法人が納付することとなる外国法人税の額のうち当該外国法人税を課す国又は地域において当該外国法人税の課税標準とされる金額に百分の三十五を乗じて計算した金額を超える部分の金額とする。

2  次の各号に掲げる内国法人が納付することとなる法第六十九条第四項第六号 及び第八号 に掲げる国外源泉所得(以下この項において「利子等」という。)の収入金額を課税標準として所得税法第二条第一項第四十五号 (定義に規定する源泉徴収の方法に類する方法により課される外国法人税(当該外国法人税が課される国又は地域において、当該外国法人税以外の外国法人税の額から控除されるものを除く。)については、前項の規定にかかわらず、当該外国法人税の額のうち当該利子等の収入金額の百分の十に相当する金額を超える部分の金額が所得に対する負担が高率な部分の金額に該当するものとする。ただし、当該内国法人の所得率次の各号に掲げる内国法人の区分に応じ、当該各号に定める割合をいう。以下この項において同じ。)が百分の十を超え百分の二十以下であるときは、当該外国法人税の額のうち当該利子等の収入金額の百分の十五に相当する金額を超える部分の金額が所得に対する負担が高率な部分の金額に該当するものとし、当該所得率が百分の二十を超えるときは、当該外国法人税の額のうち所得に対する負担が高率な部分の金額ないものとする。
  • 一  金融業金融商品取引法第二条第八項 定義に規定する金融商品取引業を含む。)を主として営む内国法人 当該外国法人税を納付することとなる事業年度(以下この項及び第四項において「納付事業年度」という。)及び納付事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度(納付事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度に連結事業年度に該当するものがある場合には、当該各連結事業年度を含む。以下この項において「前二年内事業年度」という。)の調整所得金額の合計額を納付事業年度及び前二年内事業年度の総収入金額(当該総収入金額のうちに有価証券及び固定資産以下この号において「資産」という。の譲渡に係る収入金額がある場合には、当該収入金額から当該資産の譲渡の直前の帳簿価額を控除した残額を当該資産の譲渡に係る収入金額とみなして、当該総収入金額を算出するものとする。第四号において同じ。)の合計額で除して計算した割合
  • 二  生命保険業を主として営む内国法人 納付事業年度及び前二年内事業年度の調整所得金額の合計額を前号に規定する総収入金額の合計額に相当する金額として財務省令で定める金額で除して計算した割合
  • 三  損害保険業を主として営む内国法人 納付事業年度及び前二年内事業年度の調整所得金額の合計額を第一号に規定する総収入金額の合計額に相当する金額として財務省令で定める金額で除して計算した割合
  • 四  前三号に掲げる事業以外の事業を主として営む内国法人(納付事業年度及び前二年内事業年度利子等の収入金額の合計額を当該合計額にこれらの事業年度の売上総利益の額の合計額として財務省令で定める金額を加算した金額で除して計算した割合が百分の二十以上である内国法人に限る。) 納付事業年度及び前二年内事業年度調整所得金額合計額をこれらの事業年度の総収入金額合計額から当該これらの事業年度の売上総原価の額の合計額として財務省令で定める金額控除した残額除して計算した割合
3  外国法人税の額に我が国が租税条約(法第百三十九条第一項 租税条約に異なる定めがある場合の国内源泉所得に規定する租税条約をいう。以下この項及び第八項第五号において同じ。)を締結している条約相手国等(租税条約の我が国以外の締約国又は締約者をいう。以下この項及び同号において同じ。)の法律又は当該租税条約の規定により軽減され、又は免除された当該条約相手国等の租税の額で当該租税条約の規定により内国法人が納付したものとみなされるものの額以下この項において「みなし納付外国法人税の額」という。)が含まれているときは、当該外国法人税の額のうち所得に対する負担が高率な部分の金額は、まずみなし納付外国法人税の額から成るものとする。

4  第二項各号に規定する調整所得金額とは、第七十三条第二項第二号及び第四号から第二十一号まで(一般寄附金の損金算入限度額に掲げる規定並びに法第二十三条 (受取配当等の益金不算入)、第二十三条の二(外国子会社から受ける配当等の益金不算入)、第三十七条(寄附金の損金不算入)、第三十九条の二(外国子会社から受ける配当等に係る外国源泉税等の損金不算入)及び第五十七条(青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し)並びに租税特別措置法第六十六条の四第三項 (国外関連者との取引に係る課税の特例)、第六十六条の八第一項、第三項、第八項及び第十項(特定外国子会社等から受ける剰余金の配当等の益金不算入)並びに第六十六条の九の四第一項、第三項、第七項及び第九項(特定外国法人から受ける剰余金の配当等の益金不算入)の規定を適用しないで計算した場合における所得の金額に外国法人税の額損金経理をしたものに限るものとし、第七項第一号及び第二号に掲げるものを除く。)を加算した金額(納付事業年度開始の日前二年以内に開始した各連結事業年度の第百五十五条の二十七第四項外国税額控除の対象とならない外国法人税の額に規定する調整個別所得金額を含む。)をいう。

5  法第六十九条第一項 に規定する政令で定める取引は、次に掲げる取引とする。
  • 一  内国法人が、当該内国法人が金銭の借入れをしている者又は預入を受けている者と特殊の関係のある者に対し、その借り入れられ、又は預入を受けた金銭の額に相当する額の金銭の貸付けをする取引(当該貸付けに係る利率その他の条件が、その借入れ又は預入に係る利率その他の条件に比し、特に有利な条件であると認められる場合に限る。
  • 二  貸付債権その他これに類する債権を譲り受けた内国法人が、当該債権に係る債務者(当該内国法人に対し当該債権を譲渡した者以下この号において「譲渡者」という。と特殊の関係のある者に限る。)から当該債権に係る利子の支払を受ける取引(当該内国法人が、譲渡者に対し、当該債権から生ずる利子の額のうち譲渡者が当該債権を所有していた期間に対応する部分の金額を支払う場合において、その支払う金額が、次に掲げる額の合計額に相当する額であるときに限る。
  • イ 当該債権から生ずる利子の額から当該債務者が住所又は本店若しくは主たる事務所を有する国又は地域において当該内国法人が当該利子につき納付した外国法人税の額を控除した額のうち、譲渡者が当該債権を所有していた期間に対応する部分の額
  • ロ 当該利子に係る外国法人税の額(第三項に規定するみなし納付外国法人税の額を含む。)のうち、譲渡者が当該債権を所有していた期間に対応する部分の額の全部又は一部に相当する額
6  前項に規定する特殊の関係のある者とは、次に掲げる者をいう。
  • 一  第四条(同族関係者の範囲)に規定する個人又は法人
  • 二  次に掲げる事実その他これに類する事実が存在することにより二の者のいずれか一方の者が他方の者の事業の方針の全部又は一部につき実質的に決定できる関係のある者
  • イ 当該他方の者の役員の二分の一以上又は代表する権限を有する役員が、当該一方の者の役員若しくは使用人を兼務している者又は当該一方の者の役員若しくは使用人であつた者であること。
  • ロ 当該他方の者がその事業活動の相当部分を当該一方の者との取引に依存して行つていること。
  • ハ 当該他方の者がその事業活動に必要とされる資金の相当部分を当該一方の者からの借入れにより、又は当該一方の者の保証を受けて調達していること。
  • 三  その者の前項に規定する内国法人に対する債務の弁済につき、同項第一号に規定する内国法人が金銭の借入れをしている者若しくは預入を受けている者が保証をしている者又は同項第二号に規定する譲渡者が保証をしている者
7  法第六十九条第一項 に規定する内国法人の法人税に関する法令の規定により法人税が課されないこととなる金額を課税標準として外国法人税に関する法令により課されるものとして政令で定める外国法人税の額は、次に掲げる外国法人税の額とする。

  • 一  法第二十四条第一項 各号(配当等の額とみなす金額)に掲げる事由により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額に対して課される外国法人税の額(当該交付の基因となつた同項 に規定する法人の株式又は出資の取得価額を超える部分の金額に対して課される部分を除く。
  • 二  法人の所得の金額が租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律 (昭和四十四年法律第四十六号)第七条第一項 (租税条約に基づく合意があつた場合の更正の特例)(外国居住者等の所得に対する相互主義による所得税等の非課税等に関する法律 昭和三十七年法律第百四十四号第三十二条第二項 国税庁長官の確認があつた場合の更正の請求の特例等において準用する場合を含む。)の規定により減額される場合において、租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律第七条第三項 に規定する相手国居住者等に支払われない金額又は外国居住者等の所得に対する相互主義による所得税等の非課税等に関する法律第三十二条第四項 に規定する外国居住者等に支払われない金額に対し、これらを法第二十三条第一項第一号 に掲げる金額に相当する金銭の支払とみなして課される外国法人税の額
  • 三  法第二十三条の二第一項 に規定する外国子会社から受ける同項 に規定する剰余金の配当等の額(同条第二項 の規定の適用を受ける部分の金額を除く。以下この号において同じ。)を課税標準として課される外国法人税の額(当該剰余金の配当等の額の計算の基礎となつた当該外国子会社の所得のうち内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額を含む。
  • 四  法第六十九条第四項第一号 に規定する国外事業所等から同号 に規定する本店等への支払につき当該国外事業所等の所在する国又は地域において当該支払に係る金額を課税標準として課される外国法人税の額

8  法第六十九条第一項 に規定するその他政令で定める外国法人税の額は、次に掲げる外国法人税の額とする。

  • 一  外国法人(租税特別措置法第六十六条の八第一項 又は第八項 に規定する外国法人に限る。以下この号において同じ。)から受けるこれらの規定に規定する剰余金の配当等の額(これらの規定の適用を受けるものに限る。)を課税標準として課される外国法人税の額(同条第四項 に規定する特定課税対象金額又は同条第十一項 に規定する間接特定課税対象金額以下この号及び次号において「特定課税対象金額等」という。を有する内国法人が当該特定課税対象金額等に係る外国法人から受ける同条第一項 又は第八項 に規定する剰余金の配当等の額の計算の基礎となつた当該外国法人の所得のうち当該内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額を含む。
  • 二  外国法人から受ける租税特別措置法第六十六条の八第三項 又は第十項 に規定する剰余金の配当等の額(これらの規定の適用を受けるものに限る。)を課税標準として課される外国法人税の額(特定課税対象金額等を有する内国法人が当該特定課税対象金額等に係る外国法人から受ける同条第三項 又は第十項 に規定する剰余金の配当等の額の計算の基礎となつた当該外国法人の所得のうち当該内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額を含む。
  • 三  外国法人(租税特別措置法第六十六条の九の四第一項 又は第七項 に規定する外国法人に限る。以下この号において同じ。)から受けるこれらの規定に規定する剰余金の配当等の額(これらの規定の適用を受けるものに限る。)を課税標準として課される外国法人税の額(同条第四項 に規定する特定課税対象金額又は同条第十項 に規定する間接特定課税対象金額以下この号及び次号において「特定課税対象金額等」という。を有する内国法人が当該特定課税対象金額等に係る外国法人から受ける同条第一項 又は第七項 に規定する剰余金の配当等の額の計算の基礎となつた当該外国法人の所得のうち当該内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額を含む。
  • 四  外国法人から受ける租税特別措置法第六十六条の九の四第三項 又は第九項 に規定する剰余金の配当等の額(これらの規定の適用を受けるものに限る。)を課税標準として課される外国法人税の額(特定課税対象金額等を有する内国法人が当該特定課税対象金額等に係る外国法人から受ける同条第三項 又は第九項 に規定する剰余金の配当等の額の計算の基礎となつた当該外国法人の所得のうち当該内国法人に帰せられるものとして計算される金額を課税標準として当該内国法人に対して課される外国法人税の額を含む。
  • 五  我が国が租税条約を締結している条約相手国等又は外国(外国居住者等の所得に対する相互主義による所得税等の非課税等に関する法律第二条第三号 定義に規定する外国をいい、同法第五条 各号相互主義のいずれかに該当しない場合における当該外国を除く。以下この号において同じ。)において課される外国法人税の額のうち、当該租税条約の規定(当該外国法人税の軽減又は免除に関する規定に限る。)により当該条約相手国等において課することができることとされる額を超える部分に相当する金額若しくは免除することとされる額に相当する金額又は当該外国において、同条第一号 に規定する所得税等の非課税等に関する規定により当該外国に係る同法第二条第三号 に規定する外国居住者等の同法第五条第一号 に規定する対象国内源泉所得に対して所得税若しくは法人税を軽減し、若しくは課さないこととされる条件と同等の条件により軽減することとされる部分に相当する金額若しくは免除することとされる額に相当する金額


平成二十六年九月三十日政令第三百十六号の未施行内容
地方税法施行令の一部を改正する政令
なし。

平成二十七年三月三十一日政令第百四十二号の未施行内容
法人税法施行令等の一部を改正する政令
なし。

平成二十八年三月三十一日政令第百四十六号の未施行内容
法人税法施行令等の一部を改正する政令
なし。

平成二十八年十一月二十四日政令第三百五十三号の未施行内容
地方独立行政法人法施行令等の一部を改正する政令
なし。

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