1980年1月1日火曜日

法人税法第62条の8(非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等)

第二編 内国法人の法人税 
第一章 各事業年度の所得に対する法人税 
第一節 課税標準及びその計算 
第六款 組織再編成に係る所得の金額の計算(第六十二条―第六十二条の九) 
平成29年4月1日現在(未施行改正なし

(非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等)
第六十二条の八  内国法人が非適格合併等(適格合併に該当しない合併又は適格分割に該当しない分割、適格現物出資に該当しない現物出資若しくは事業の譲受けのうち、政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)により当該非適格合併等に係る被合併法人、分割法人、現物出資法人その他政令で定める法人以下この条において「被合併法人等」という。)から資産又は負債の移転を受けた場合において、当該内国法人が当該非適格合併等により交付した金銭の額及び金銭以外の資産(適格合併に該当しない合併にあつては、第六十二条第一項合併及び分割による資産等の時価による譲渡に規定する新株等)の価額の合計額(当該非適格合併等において当該被合併法人等から支出を受けた第三十七条第七項寄附金の損金不算入に規定する寄附金の額に相当する金額を含み、当該被合併法人等に対して支出をした同項に規定する寄附金の額に相当する金額を除く。第三項において「非適格合併等対価額」という。)が当該移転を受けた資産及び負債の時価純資産価額(当該資産営業権にあつては、政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。の取得価額第六十一条の十三第七項完全支配関係がある法人の間の取引の損益の規定の適用がある場合には、同項の規定の適用がないものとした場合の取得価額。以下この項において同じ。の合計額から当該負債の額次項に規定する負債調整勘定の金額を含む。以下この項において同じ。の合計額を控除した金額をいう。第三項において同じ。)を超えるときは、その超える部分の金額(当該資産の取得価額の合計額が当該負債の額の合計額に満たない場合には、その満たない部分の金額を加算した金額)のうち政令で定める部分の金額は、資産調整勘定の金額とする。

2  内国法人が非適格合併等により当該非適格合併等に係る被合併法人等から資産又は負債の移転を受けた場合において、次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額を負債調整勘定の金額とする。

  • 一  当該内国法人が当該非適格合併等に伴い当該被合併法人等から引継ぎを受けた従業者につき退職給与債務引受け(非適格合併等後の退職その他の事由により当該非適格合併等に伴い引継ぎを受けた従業者に支給する退職給与の額につき、非適格合併等前における在職期間その他の勤務実績等を勘案して算定する旨を約し、かつ、これに伴う負担の引受けをすることをいう。以下この条において同じ。)をした場合 当該退職給与債務引受けに係る金額として政令で定める金額(第六項第一号において「退職給与債務引受額」という。
  • 二  当該内国法人が当該非適格合併等により当該被合併法人等から移転を受けた事業に係る将来の債務(当該事業の利益に重大な影響を与えるものに限るものとし、前号の退職給与債務引受けに係るもの及び既にその履行をすべきことが確定しているものを除く。)で、その履行が当該非適格合併等の日からおおむね三年以内に見込まれるものについて、当該内国法人がその履行に係る負担の引受けをした場合 当該債務の額に相当する金額として政令で定める金額(第六項第二号において「短期重要債務見込額」という。

3  内国法人が非適格合併等により当該非適格合併等に係る被合併法人等から資産又は負債の移転を受けた場合において、当該非適格合併等に係る非適格合併等対価額が当該被合併法人等から移転を受けた資産及び負債の時価純資産価額に満たないときは、その満たない部分の金額は、負債調整勘定の金額とする。

4  第一項の資産調整勘定の金額を有する内国法人は、各資産調整勘定の金額に係る当初計上額(非適格合併等の時に同項の規定により当該資産調整勘定の金額とするものとされた金額をいう。)を六十で除して計算した金額に当該事業年度の月数を乗じて計算した金額(当該内国法人が自己を被合併法人とする合併適格合併を除く。を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度終了の時の金額)に相当する金額を、当該事業年度(当該内国法人が当該合併を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度)において減額しなければならない。

5  前項の規定により減額すべきこととなつた資産調整勘定の金額に相当する金額は、その減額すべきこととなつた日の属する事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

6  第二項に規定する負債調整勘定の金額を有する内国法人は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該負債調整勘定の金額につき、その該当することとなつた日の属する事業年度(その該当することとなつた日が自己を被合併法人とする合併の日である場合には、当該合併の日の前日の属する事業年度)において当該各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額を減額しなければならない。

  • 一  退職給与引受従業者(退職給与債務引受けの対象とされた第二項第一号に規定する従業者をいう。以下この号及び第九項において同じ。)が退職その他の事由により当該内国法人の従業者でなくなつた場合(当該退職給与引受従業者が、第九項第一号イ又は第二号イに規定する場合に該当する場合を除く。)又は退職給与引受従業者に対して退職給与を支給する場合 退職給与債務引受額に係る負債調整勘定の金額(第九項及び第十項において「退職給与負債調整勘定の金額」という。)のうちこれらの退職給与引受従業者に係る部分の金額として政令で定める金額
  • 二  短期重要債務見込額に係る損失が生じ、若しくは非適格合併等の日から三年が経過した場合又は自己を被合併法人とする合併(適格合併を除く。)を行う場合若しくはその残余財産が確定した場合 当該短期重要債務見込額に係る負債調整勘定の金額(以下この条において「短期重要負債調整勘定の金額」という。)のうち当該損失の額に相当する金額(当該三年が経過した場合又は当該合併を行う場合若しくは当該残余財産が確定した場合にあつては、当該短期重要負債調整勘定の金額

7  第三項の負債調整勘定の金額(以下この条において「差額負債調整勘定の金額」という。)を有する内国法人は、各差額負債調整勘定の金額に係る当初計上額(非適格合併等の時に同項の規定により当該差額負債調整勘定の金額とするものとされた金額をいう。)を六十で除して計算した金額に当該事業年度の月数を乗じて計算した金額(当該内国法人が自己を被合併法人とする合併適格合併を除く。を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度終了の時の金額)に相当する金額を、当該事業年度(当該内国法人が当該合併を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度)において減額しなければならない。

8  前二項の規定により減額すべきこととなつた負債調整勘定の金額に相当する金額は、その減額すべきこととなつた日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。

9  内国法人が自己を被合併法人、分割法人又は現物出資法人とする適格合併、適格分割又は適格現物出資(以下この条において「適格合併等」という。)を行つた場合には、次の各号に掲げる適格合併等の区分に応じ、当該各号に定める資産調整勘定の金額及び負債調整勘定の金額は、当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(次項及び第十二項において「合併法人等」という。)に引き継ぐものとする。

  • 一  適格合併 当該適格合併の直前における資産調整勘定の金額及び次に掲げる負債調整勘定の金額
  • イ 退職給与負債調整勘定の金額のうち、当該内国法人が当該適格合併を行つたことに伴いその退職給与引受従業者が当該適格合併に係る合併法人の業務に従事することとなつた場合(当該合併法人において退職給与債務引受けがされた場合に限る。)の当該退職給与引受従業者に係る部分の金額として政令で定める金額
  • ロ 短期重要負債調整勘定の金額
  • ハ 差額負債調整勘定の金額
  • 二  適格分割又は適格現物出資(以下この号において「適格分割等」という。) 当該適格分割等の直前における次に掲げる負債調整勘定の金額
  • イ 退職給与負債調整勘定の金額のうち、当該内国法人が当該適格分割等を行つたことに伴いその退職給与引受従業者が当該適格分割等に係る分割承継法人又は被現物出資法人(イにおいて「分割承継法人等」という。)の業務に従事することとなつた場合(当該分割承継法人等において退職給与債務引受けがされた場合に限る。)の当該退職給与引受従業者に係る部分の金額として政令で定める金額
  • ロ 当該適格分割等により移転する事業又は資産若しくは負債と密接な関連を有する短期重要負債調整勘定の金額として政令で定めるもの

10  前項の規定により合併法人等が引継ぎを受けた資産調整勘定の金額並びに退職給与負債調整勘定の金額、短期重要負債調整勘定の金額及び差額負債調整勘定の金額は、それぞれ当該合併法人等が同項の適格合併等の時において有する資産調整勘定の金額並びに退職給与負債調整勘定の金額、短期重要負債調整勘定の金額及び差額負債調整勘定の金額とみなす。

11  第四項及び第七項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。

12  前項に定めるもののほか、第十項の合併法人等が適格合併等により引継ぎを受けた資産調整勘定の金額につき第四項の規定により減額すべき金額の計算その他第一項から第十項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

平成二十七年三月三十一日法律第九号の未施行内容
所得税法等の一部を改正する法律
なし。

平成二十七年六月二十四日法律第四十七号の未施行内容
電気事業法等の一部を改正する等の法律
なし。

平成二十八年五月十八日法律第三十九号の未施行内容
漁業経営に関する補償制度の改善のための漁船損害等補償法及び漁業災害補償法の一部を改正する等の法律
なし。

平成二十八年三月三十一日法律第十五号の未施行内容
所得税法等の一部を改正する法律
なし。

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