1980年1月1日火曜日

金商法第63条(適格機関投資家等特例業務)

第三章 金融商品取引業者等 
第六節 適格機関投資家等特例業務に関する特例(第六十三条―第六十三条の七) 
平成29年4月1日現在(未施行改正なし

(適格機関投資家等特例業務)
第六十三条  次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。

  • 一  適格機関投資家等(適格機関投資家以外の者で政令で定めるものその数が政令で定める数以下の場合に限る。及び適格機関投資家をいう。以下この条において同じ。)で次のいずれにも該当しない者を相手方として行う第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る私募(適格機関投資家等次のいずれにも該当しないものに限る。以外の者が当該権利を取得するおそれが少ないものとして政令で定めるものに限り、投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるものとして内閣府令で定めるものを除く。
  • イ その発行する資産対応証券(資産の流動化に関する法律第二条第十一項 に規定する資産対応証券をいう。)を適格機関投資家以外の者が取得している特定目的会社(同条第三項 に規定する特定目的会社をいう。
  • ロ 第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に対する投資事業に係る匿名組合契約(商法第五百三十五条 に規定する匿名組合契約をいう。)で、適格機関投資家以外の者を匿名組合員とするものの営業者又は営業者になろうとする者
  • ハ イ又はロに掲げる者に準ずる者として内閣府令で定める者
  • 二  第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利(同一の出資対象事業同項第五号に規定する出資対象事業をいう。に係る当該権利を有する者が適格機関投資家等前号イからハまでのいずれにも該当しないものに限る。のみであるものに限る。)を有する適格機関投資家等から出資され、又は拠出された金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)の運用を行う同条第八項第十五号に掲げる行為(投資者の保護に支障を生ずるおそれがあるものとして内閣府令で定めるものを除く。

2  適格機関投資家等特例業務(前項各号に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいう。以下同じ。)を行う者(金融商品取引業者等を除く。)は、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を内閣総理大臣に届け出なければならない。

  • 一  商号、名称又は氏名
  • 二  法人であるときは、資本金の額又は出資の総額
  • 三  法人であるときは、役員の氏名又は名称
  • 四  政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
  • 五  業務の種別(前項各号に掲げる行為に係る業務の種別をいう。
  • 六  主たる営業所又は事務所の名称及び所在地
  • 七  適格機関投資家等特例業務を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
  • 八  他に事業を行つているときは、その事業の種類
  • 九  その他内閣府令で定める事項

3  前項の規定による届出には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

  • 一  法人である場合においては、第七項第一号イからニまでのいずれにも該当しないことを誓約する書面、定款(これに準ずるものを含む。)及び法人の登記事項証明書(これに準ずるものを含む。
  • 二  個人である場合においては、第七項第二号イからニまでのいずれにも該当しないことを誓約する書面
  • 三  その他内閣府令で定める書類

4  前項第一号に掲げる書類を添付する場合において、定款が電磁的記録で作成されているときは、書類に代えて電磁的記録(内閣府令で定めるものに限る。)を添付することができる。

5  内閣総理大臣は、特例業務届出者(第二項の規定による届出をした者をいい、次条第三項第二号に該当する旨の同項の規定による届出をした者を除く。以下同じ。)に係る第二項各号に掲げる事項のうち内閣府令で定める事項を公衆の縦覧に供しなければならない。

6  特例業務届出者は、第二項又は第八項の規定による届出をしたときは、遅滞なく、当該特例業務届出者に係る第二項各号に掲げる事項のうち内閣府令で定める事項を記載した書面を作成し、これを主たる営業所若しくは事務所及び適格機関投資家等特例業務を行う全ての営業所若しくは事務所に備え置いて公衆の縦覧に供し、又は内閣府令で定めるところにより、インターネットの利用その他の方法により公表しなければならない。

7  次の各号のいずれかに該当する者(金融商品取引業者等を除く。)は、適格機関投資家等特例業務を行つてはならない。

  • 一  法人である場合においては、次のいずれかに該当する者
  • イ 第二十九条の四第一項第一号イからハまでのいずれかに該当する者
  • ロ 第二十九条の四第一項第二号に該当する者
  • ハ 役員又は政令で定める使用人のうちに暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号 に規定する暴力団員又は同号 に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(次号ハにおいて「暴力団員等」という。)のある者
  • ニ 外国法人であつて国内における代表者を定めていない者
  • ホ 外国法人であつてその主たる営業所若しくは事務所又は適格機関投資家等特例業務を行う営業所若しくは事務所の所在するいずれかの外国の第百八十九条第一項 に規定する外国金融商品取引規制当局の同条第二項第一号 の保証がない者
  • 二  個人である場合においては、次のいずれかに該当する者
  • イ 第二十九条の四第一項第一号イからハまでのいずれかに該当する者
  • ロ 第二十九条の四第一項第三号に該当する者
  • ハ 暴力団員等又は政令で定める使用人のうちに暴力団員等のある者
  • ニ 外国に住所を有する個人であつて国内における代理人を定めていない者
  • ホ 外国に住所を有する個人であつてその主たる営業所若しくは事務所又は適格機関投資家等特例業務を行う営業所若しくは事務所の所在するいずれかの外国の第百八十九条第一項に規定する外国金融商品取引規制当局の同条第二項第一号の保証がない者

8  特例業務届出者は、第二項各号に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

9  特例業務届出者は、適格機関投資家等特例業務のうち投資者の保護を図ることが特に必要なものとして政令で定めるものを行う場合には、当該適格機関投資家等特例業務に係る第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る契約において、適格機関投資家等特例業務の適正を確保するために必要なものとして内閣府令で定める事項を定め、第二項の規定による届出又は前項の規定による届出(第二項各号に掲げる事項のうち内閣府令で定めるものの変更に係るものに限る。)後、内閣府令で定めるところにより、当該契約の契約書の写しを内閣総理大臣に提出しなければならない。

10  前項の規定により契約書の写しを提出した特例業務届出者は、当該契約について同項に規定する内閣府令で定める事項に変更があつたときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、当該変更に係る契約の契約書の写しを内閣総理大臣に提出しなければならない。

11  特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務を行う場合においては、当該特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして、第一節第五款、第三十六条第一項、第三十六条の三、第三十七条、第三十七条の三、第三十七条の四、第三十八条(第一号、第二号及び第八号に係る部分に限る。)、第三十九条、第四十条、第四十条の三、第四十条の三の二、第四十二条、第四十二条の二、第四十二条の四、第四十二条の七及び第四十五条並びにこれらの規定に係る第八章及び第八章の二の規定を適用する。

12  内閣総理大臣は、特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務として開始した第一項第二号に掲げる行為に係る業務が適格機関投資家等特例業務に該当しなくなつたとき(適格機関投資家等同項第一号イからハまでのいずれにも該当しないものに限る。以外の者が同項第二号に規定する権利を有することとなつたときに限る。次項において同じ。)は、当該特例業務届出者に対し三月以内の期間を定めて必要な措置をとることを命ずることができる。

13  特例業務届出者は、適格機関投資家等特例業務として開始した第一項第二号に掲げる行為に係る業務が適格機関投資家等特例業務に該当しなくなつたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。


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