第四節 山林所得及び譲渡所得等
第九款 有価証券の譲渡による所得の課税の特例等(第三十七条の十―第三十八条)
平成27年8月1日現在(未施行改正あり)
(特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例)
第三十七条の十一の三 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、上場株式等保管委託契約に基づき特定口座(その者が二以上の特定口座を有する場合には、それぞれの特定口座。以下この項及び次項において同じ。)に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又は特定口座に保管の委託がされている次項に規定する上場株式等(以下この条から第三十七条の十一の六までにおいて「特定口座内保管上場株式等」という。)の譲渡をした場合には、政令で定めるところにより、当該特定口座内保管上場株式等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額と当該特定口座内保管上場株式等以外の株式等(第三十七条の十第二項に規定する株式等をいう。次項において同じ。)の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額とを区分して、これらの金額を計算するものとする。
2 金融商品取引法第百五十六条の二十四第一項 に規定する信用取引又は発行日取引(有価証券が発行される前にその有価証券の売買を行う取引であつて財務省令で定める取引をいう。)(以下この条及び次条において「信用取引等」という。)を行う居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、上場株式等信用取引等契約に基づき上場株式等(次に掲げる株式等をいう。以下この条、次条及び第三十七条の十二の二において同じ。)の信用取引等を特定口座において処理した場合には、政令で定めるところにより、当該特定口座において処理した信用取引等による上場株式等の譲渡又は当該信用取引等の決済のために行う上場株式等の譲渡(当該上場株式等の譲渡に係る株式等と同一銘柄の株式等の買付けにより取引の決済を行う場合又は当該上場株式等の譲渡に係る株式等と同一銘柄の株式等を買い付けた取引の決済のために行う場合に限る。以下この項、次項及び第八項において「信用取引等に係る上場株式等の譲渡」という。)による事業所得の金額又は雑所得の金額と当該信用取引等に係る上場株式等の譲渡以外の株式等の譲渡による事業所得の金額又は雑所得の金額とを区分して、これらの金額を計算するものとする。
- 一 株式等で金融商品取引所に上場されているものその他これに類するものとして政令で定めるもの(次号及び第三号に掲げるものを除く。)
- 二 公社債投資信託以外の証券投資信託でその設定に係る受益権の募集が公募(第八条の四第一項第二号に規定する公募をいう。)により行われたもの(第三条の二に規定する特定株式投資信託を除く。)の受益権
- 三 特定投資法人(第八条の四第一項第三号に規定する特定投資法人をいう。)の投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十四項 に規定する投資口
一 特定口座 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、前二項の規定の適用を受けるため、金融商品取引法第二条第九項 に規定する金融商品取引業者(同法第二十八条第一項 に規定する第一種金融商品取引業を行う者に限る。)、同法第二条第十一項 に規定する登録金融機関又は投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十一項 に規定する投資信託委託会社(以下この条、次条及び第三十七条の十一の六において「金融商品取引業者等」という。)の営業所(国内にある営業所又は事務所をいう。以下この条、次条及び第三十七条の十一の六において同じ。)に、政令で定めるところにより、その口座の名称、当該金融商品取引業者等の営業所の名称及び所在地、その口座に設ける勘定の種類、その口座に係る振替口座簿に記載若しくは記録がされ、又はその口座に保管の委託がされている上場株式等の譲渡及びその口座において処理された信用取引等に係る上場株式等の譲渡による事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算につき第一項又は前項の規定の適用を受ける旨その他の財務省令で定める事項を記載した届出書(以下この条、次条第五項及び第三十七条の十一の六第二項において「特定口座開設届出書」という。)の提出(当該特定口座開設届出書の提出に代えて行う電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法による当該特定口座開設届出書に記載すべき事項の提供を含む。以下この条、次条第五項及び第三十七条の十一の六第二項において同じ。)をして、当該金融商品取引業者等との間で締結した上場株式等保管委託契約又は上場株式等信用取引等契約に基づき設定された上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録若しくは保管の委託又は上場株式等の信用取引等に係る口座(当該口座においてこれらの契約及び第三十七条の十一の六第四項第一号に規定する上場株式配当等受領委任契約に基づく取引以外の取引に関する事項を扱わないものに限る。)をいう。
二 上場株式等保管委託契約 第一項の規定の適用を受けるために同項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託に係る契約(信用取引等に係るものを除く。)で、その契約書において、上場株式等の振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託は当該記載若しくは記録又は保管の委託に係る口座に設けられた特定保管勘定(当該契約に基づき当該口座に記載若しくは記録又は保管の委託がされる上場株式等につき、当該記載若しくは記録又は保管の委託に関する記録を他の取引に関する記録と区分して行うための勘定をいう。)において行うこと、当該特定保管勘定においては当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の次に掲げる上場株式等(政令で定めるものを除く。)のみを受け入れること、当該特定保管勘定において振替口座簿への記載若しくは記録又は保管の委託がされている上場株式等の譲渡は当該金融商品取引業者等への売委託による方法、当該金融商品取引業者等に対してする方法その他政令で定める方法によりすることその他政令で定める事項が定められているものをいう。
イ 特定口座開設届出書の提出後に、当該金融商品取引業者等への買付けの委託(当該買付けの委託の媒介、取次ぎ又は代理を含む。)により取得をした上場株式等又は当該金融商品取引業者等から取得をした上場株式等で、その取得後直ちに当該口座に受け入れるもの
ロ 当該金融商品取引業者等以外の金融商品取引業者等に開設されている当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の特定口座(ロにおいて「他の特定口座」という。)から、政令で定めるところにより、当該他の特定口座に係る特定口座内保管上場株式等の全部又は一部の移管がされる場合(当該特定口座内保管上場株式等の一部の移管がされる場合にあつては、当該移管がされる特定口座内保管上場株式等と同一銘柄の特定口座内保管上場株式等は全て当該移管がされる特定口座内保管上場株式等に含まれる場合に限る。)の当該移管がされる上場株式等
ハ イ及びロに掲げるもののほか政令で定める上場株式等
三 上場株式等信用取引等契約 前項の規定の適用を受けるために同項の居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が金融商品取引業者等と締結した上場株式等の信用取引等に係る契約で、その契約書において、上場株式等の信用取引等は当該信用取引等に係る口座に設けられた特定信用取引等勘定(当該契約に基づき当該口座において処理される上場株式等の信用取引等につき、当該信用取引等の処理に関する記録を他の取引に関する記録と区分して行うための勘定をいう。)において処理すること、当該特定信用取引等勘定においては特定口座開設届出書の提出後に開始する上場株式等の信用取引等に関する事項のみを処理することその他の政令で定める事項が定められているものをいう。
4 特定口座開設届出書の提出をしようとする居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者は、政令で定めるところにより、その提出をする際、前項第一号の金融商品取引業者等の営業所の長に、その者の住民票の写しその他の政令で定める書類を提示して氏名、生年月日及び住所(国内に住所を有しない者にあつては、財務省令で定める場所)を告知し、当該告知をした事項につき確認を受けなければならない。
5 金融商品取引業者等の営業所の長は、前項の告知を受けたものと異なる氏名、生年月日及び住所が記載されている特定口座開設届出書及び当該金融商品取引業者等に既に特定口座を開設している居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者から重ねて提出がされた特定口座開設届出書については、これを受理することができない。
6 前項に定めるもののほか、金融商品取引業者等が特定口座につき備え付けるべき帳簿に関する事項、特定口座開設届出書の提出をした個人がその提出後当該届出書に記載した事項を変更した若しくは変更する場合又は第一項若しくは第二項の規定の適用をやめようとする場合における届出に関する事項その他第一項から第四項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
7 金融商品取引業者等は、その年において当該金融商品取引業者等に開設されていた特定口座がある場合には、財務省令で定めるところにより、当該特定口座を開設した居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の氏名及び住所、その年中に当該特定口座において処理された上場株式等の譲渡の対価の額、当該上場株式等の取得費の額、当該譲渡に要した費用の額、当該譲渡に係る所得の金額又は差益の金額、当該特定口座に受け入れた第三十七条の十一の六第一項に規定する上場株式等の配当等(次項及び第十一項において「上場株式等の配当等」という。)の額その他の財務省令で定める事項を記載した報告書二通を作成し、その年の翌年一月三十一日(年の中途で上場株式等保管委託契約又は上場株式等信用取引等契約の解約による特定口座の廃止その他政令で定める事由が生じた場合には、当該事由が生じた日の属する月の翌月末日)までに、一通を当該金融商品取引業者等の当該特定口座を開設する営業所の所在地の所轄税務署長に提出し、他の一通を当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に交付しなければならない。
8 金融商品取引業者等に開設されていた特定口座で、その年中に当該特定口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡及び当該特定口座で処理した信用取引等に係る上場株式等の譲渡並びに当該特定口座への上場株式等の配当等の受入れが行われなかつたものがある場合には、当該金融商品取引業者等は、前項の規定にかかわらず、当該特定口座に係る同項の規定による報告書を当該特定口座を開設した居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して交付することを要しない。ただし、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の請求があるときは、当該報告書をこれらの者に交付しなければならない。
9 金融商品取引業者等は、第七項及び前項ただし書の規定による報告書の交付に代えて、政令で定めるところにより、これらの規定に規定する居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の承諾を得て、当該報告書に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて財務省令で定めるものをいう。第四十二条の三第四項第三号において同じ。)により提供することができる。ただし、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の請求があるときは、当該報告書をこれらの者に交付しなければならない。
10 前項本文の場合において、同項の金融商品取引業者等は、第七項又は第八項ただし書の報告書を交付したものとみなす。
11 特定口座において処理された上場株式等の譲渡又は特定口座に受け入れた上場株式等の配当等に係る所得税法第二百二十四条 、第二百二十四条の三及び第二百二十五条の規定の特例その他第七項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
12 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第七項の報告書の提出に関する調査について必要があるときは、当該報告書を提出する義務がある者に質問し、その者の特定口座及び当該特定口座における上場株式等の取扱いに関する帳簿書類その他の物件を検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
13 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第七項の報告書の提出に関する調査について必要があるときは、当該調査において提出された物件を留め置くことができる。
14 国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第十二項の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
15 第十二項及び第十三項の規定による当該職員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
16 前項に定めるもののほか、第十三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
平成二十五年三月三十日法律第五号の未施行内容
第三十七条の十一の三第一項中「次項に規定する」を削る。
第三十七条の十一の三第二項中「(次に掲げる株式等をいう。以下この条、次条及び第三十七条の十二の二において同じ。)」を削る。
第三十七条の十一の三第二項第一号を削る。
第三十七条の十一の三第二項第二号を削る。
第三十七条の十一の三第二項第三号を削る。
平成二十五年五月三十一日法律第二十八号の未施行内容
第三十七条の十一の三第四項中「及び住所」を「、住所」に改める。
第三十七条の十一の三第四項中「場所)」を「場所。以下この項において同じ。)及び個人番号(個人番号を有しない者にあつては、氏名、生年月日及び住所。次項において同じ。)」に改める。
第三十七条の十一の三第五項中「及び住所」を「、住所及び個人番号」に改める。
平成二十六年三月三十一日法律第十号の未施行内容
第三十七条の十一の三第一項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第二項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第三項第一号中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第三項第二号中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第三項第三号中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第四項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第五項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第七項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第八項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
第三十七条の十一の三第九項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
平成二十六年六月十八日法律第七十二号の未施行内容
なし。
平成二十七年三月三十一日法律第九号の未施行内容
第三十七条の十一の三第四項中「提示して」を「提示し、又は署名用電子証明書等(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)第三条第一項に規定する署名用電子証明書その他の電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)であつて財務省令で定めるものをいう。)を送信して」に改める。
第三十七条の十一の三第五項中「された特定口座開設届出書」の下に「(当該特定口座が第三十七条の十四の二第五項第五号に規定する課税未成年者口座である場合に提出がされた特定口座開設届出書及び同号に規定する課税未成年者口座として特定口座を開設するために提出がされた特定口座開設届出書を除く。)」を加える。
平成二十七年六月五日法律第三十五号の未施行内容
なし。
平成二十七年六月十九日法律第四十一号の未施行内容
なし。
平成二十七年六月二十六日法律第五十号の未施行内容
なし。
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