2015年8月1日土曜日

所得税法施行令第292条(非居住者の総合課税に係る所得税の課税標準等の計算)

第三編 非居住者及び法人の納税義務
第二章 非居住者の納税義務
第二節 非居住者に対する所得税の総合課税
第一款 課税標準、税額等の計算(第二百九十二条
平成27年8月1日現在(未施行改正あり

(非居住者の総合課税に係る所得税の課税標準等の計算)
第二百九十二条 非居住者の法第百六十五条 (総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算に規定する総合課税に係る所得税の課税標準及び税額につき、同条 の規定により次の各号に掲げる法の規定に準じて計算する場合には、当該各号に定めるところによる。
  • 一 法第二十四条 (配当所得同条第二項 に規定する株式その他配当所得を生ずべき元本は、非居住者の有する当該元本で法第百六十一条第五号 (国内源泉所得)に掲げる配当等を生ずべきものに限るものとする。
  • 二 法第三十条 (退職所得同条第三項 に規定する退職所得控除額は、同項 各号に定める金額のうち同条第一項 の退職手当等を受ける者が居住者であつた期間内に行つた勤務その他の人的役務の提供(第二百八十五条第三項国内における勤務等とみなされるものに規定する勤務その他の人的役務の提供を含む。)に対応する部分の金額に限るものとする。
  • 三 法第四十五条 (家事関連費等の必要経費不算入等同条第一項第二号 から第五号 までに規定する租税又は延滞金若しくは加算金(以下この号において「所得税等」という。)は、外国又はその地方公共団体により課される所得税等に相当するものを含むものとする。
  • 四 法第四十七条 (棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法同条第一項 に規定する棚卸資産は、非居住者の棚卸資産のうち国内にあるものに限るものとする。
  • 五 法第四十九条 (減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法同条第一項 に規定する減価償却資産は、非居住者の減価償却資産のうち国内にあるものに限るものとする。
  • 六 法第五十条 (繰延資産の償却費の計算及びその償却の方法同条第一項 に規定する繰延資産は、非居住者の繰延資産のうち、その者が国内において行う事業に帰せられるもの又はその者の国内にある資産に係るものに限るものとする。
  • 七 法第五十一条 (資産損失の必要経費算入同条第一項 及び第四項 に規定する資産並びに同条第三項 に規定する山林は、非居住者の有するこれらの資産及び山林のうちこれらの規定に規定する損失が生じた時において国内にあつたものに限るものとし、同条第二項 に規定する売掛金、貸付金、前渡金その他これらに準ずる債権(以下この号において「売掛金等」という。)は、非居住者が国内において行う同項 に規定する事業に係る売掛金等に限るものとする。
  • 八 法第五十二条 (貸倒引当金同条第一項 に規定する貸金等は、非居住者が国内において行う同項 に規定する事業に係る当該貸金等に限るものとする。
  • 九 法第五十三条 (返品調整引当金同条第一項 に規定する事業に係る棚卸資産の販売は、非居住者が国内において行う同項 に規定する事業に係る棚卸資産(法第六十五条第三項 延払条件付販売等に規定する延払条件付販売等に係る棚卸資産で、その収入金額及び費用の額につき同条第一項 本文又は第二項 の規定の適用を受けたものを除く。)の販売に限るものとする。
  • 十 法第五十四条 (退職給与引当金同条第一項 に規定する使用人は、非居住者の使用人のうちその非居住者が国内において行う同項 に規定する事業のために国内において常時勤務する者に限るものとする。
  • 十一 法第五十七条の二 (給与所得者の特定支出の控除の特例同条第二項 に規定する特定支出は、同項 に規定する支出のうち国内において行う勤務その他の人的役務の提供(第二百八十五条第一項各号に掲げる勤務その他の人的役務の提供を含む。)に対応する部分に限るものとする。
  • 十二 法第五十八条 (固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例同条第一項 に規定する取得資産及び譲渡資産は、同項 に規定する交換の時において国内にある固定資産に限るものとする。
  • 十三 法第六十二条 (生活に通常必要でない資産の災害による損失同条第一項 に規定する生活に通常必要でない資産は、法第百六十四条第一項第一号 から第三号 まで(非居住者に対する課税の方法)に掲げる非居住者の有する当該資産のうち国内にあるもの及び同項第四号 に掲げる非居住者の有する当該資産のうちその譲渡により生ずべき所得が同号 に掲げる国内源泉所得に該当するものに限るものとする。
  • 十四 法第六十五条 同条第一項 に規定する延払条件付販売等は、非居住者が国内において行う事業に係る当該延払条件付販売等に限るものとする。
  • 十五 法第六十七条の二 (リース取引に係る所得の金額の計算同条第一項 に規定するリース取引は、非居住者が国内において行う事業又は非居住者の国内にある資産に係る当該リース取引に限るものとする。
  • 十六 法第七十二条 (雑損控除同条第一項 に規定する災害又は盗難若しくは横領による損失は、非居住者の有する資産のうち国内にあるものについて生じた当該損失に限るものとする。

2 非居住者の法第百六十五条 に規定する総合課税に係る所得税の課税標準及び税額につき、同条 の規定により前編第一章、第二章及び第四章(居住者に係る課税標準の計算等)の規定に準じて計算する場合には、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句にそれぞれ読み替えるものとする。



第六十四条第二項(確定給付企業年金規約等に基づく掛金等の取扱い)支出した金額支出した金額(非居住者の使用人のうちその非居住者の国内において行う事業のために国内において常時勤務する者を同項各号に規定する被共済者、加入者、受益者等、企業型年金加入者又は信託の受益者等として支出した金額
価額)価額)で、その国内において常時勤務する期間に係る部分に限る。)
第八十二条の四第二項(勤労者財産形成基金契約に基づいて支出された信託金等の取扱い)その支出した金額その支出した金額(非居住者の使用人のうちその非居住者の国内において行う事業のために国内において常時勤務する者を同項に規定する信託の受益者等又は勤労者として支出した金額で、その国内において常時勤務する期間に係る部分に限る。)
第九十九条第一項(棚卸資産の評価の方法)掲げる方法)とする。掲げる方法)とする。この場合において、当該棚卸資産のうちに非居住者が国外に有していた資産で国内に移入したもの(以下この項において「移入資産」という。)があるときは、当該移入資産については、その移入の時においてその者が当該移入資産を取得したものとして、この款の規定を適用する。
第百条第二項(棚卸資産の評価の方法の選定)事業を開始し事業を国内において開始し
第百三条第一項第一号(棚卸資産の取得価額)購入した棚卸資産購入した棚卸資産(第九十九条第一項(棚卸資産の評価の方法)に規定する移入資産のうち国外で購入したものを含む。)
第百三条第一項第三号取得した棚卸資産取得した棚卸資産(第九十九条第一項に規定する移入資産のうち第一号に規定するもの以外のものを含む。)
第百二十条第一項及び第百二十条の二第一項(減価償却資産の償却の方法)当該各号に定める方法とする。当該各号に定める方法とする。この場合において、当該減価償却資産のうちに非居住者が国外に有していた資産で国内に移入したもの(以下この項において「移入資産」という。)があるときは、当該移入資産については、その移入の時においてその者が当該移入資産を取得したものとして、この款、第百三十八条(少額の減価償却資産の取得価額の必要経費算入)及び第百三十九条(一括償却資産の必要経費算入)の規定を適用する。
第百二十三条第二項第一号及び第二号(減価償却資産の償却の方法の選定)業務を開始した業務を国内において開始した
第百二十三条第二項第三号事業所を設けた居住者国内に事業所を設けた非居住者(第一号に該当するものを除く。)
第百二十六条第一項第五号(減価償却資産の取得価額)取得した減価償却資産取得した減価償却資産(第百二十条第一項に規定する移入資産及び第百二十条の二第一項に規定する移入資産を含む。)
第百三十二条第一項(年の中途で業務の用に供した減価償却資産等の償却費の特例)業務の用業務で国内において行うものの用
第百三十五条(非事業用資産を業務の用に供した場合の償却費の計算の特例)減価する資産減価する資産のうち国内にあるもの
業務の用業務で国内において行うものの用
第百三十七条第一項第一号(繰延資産の償却費の計算)生ずべき業務生ずべき業務で国内において行うもの
第百三十九条第一項及び第二項(一括償却資産の必要経費算入)業務の用業務で国内において行うものの用

3 国内及び国外の双方にわたつて不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務を行う非居住者が第二百七十九条第三項各号(補助的行為等に掲げる行為をする場合には、その者の国内において行う当該業務の部門が当該行為に係る費用で当該部門に帰せられるものとして支払を受ける金額又は当該部門が当該行為に係る費用でその者の国外において行う当該業務の部門に帰せられるものとして支払う金額は、その者の国内において行う当該業務に係る不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、それぞれ総収入金額又は必要経費に算入しない。

平成二十五年五月三十一日政令第百六十五号の未施行内容
なし。

平成二十六年三月三十一日政令第百三十七号の未施行内容
なし。

平成二十六年五月十四日政令第百七十九号の未施行内容
なし。

平成二十六年九月三十日政令第三百十六号の未施行内容
なし。

平成二十七年三月三十一日政令第百四十一号の未施行内容
第二百九十二条の条見出し中「非居住者」を「恒久的施設帰属所得について」に改める。
第二百九十二条第一項中「第百六十五条」を「第百六十五条第一項」に改める。
第二百九十二条第一項中「所得税の課税標準及び税額」を「所得税(法第百六十四条第一項第一号イ非居住者に対する課税の方法に掲げる国内源泉所得次項及び第四項において「恒久的施設帰属所得」という。に係る部分に限る。)の課税標準及び税額」に改める。
第二百九十二条第一項中「同条の規定」を「法第百六十五条第一項の規定」に改める。
第二百九十二条第一項第一号を次のように改める。
第二百九十二条第一項第二号を削る。
第二百九十二条第一項第三号中「いう。)」の下に「の額」を加える。
第二百九十二条第一項第三号中「相当するもの」の下に「の額(法第百六十五条の六第一項非居住者に係る外国税額の控除に規定する控除対象外国所得税の額を除く。)」を加える。
第二百九十二条第一項第三号を第二百九十二条第一項第二号とする。
第二百九十二条第一項第四号中「国内にある」を「恒久的施設を通じて行う事業に係る」に改める。
第二百九十二条第一項第四号を第二百九十二条第一項第三号とする。
第二百九十二条第一項第五号中「国内にある」を「恒久的施設を通じて行う事業に係る」に改める。
第二百九十二条第一項第五号を第二百九十二条第一項第四号とする。
第二百九十二条第一項第六号中「国内において行う事業に帰せられるもの又はその者の国内にある資産に係る」を「恒久的施設を通じて行う事業に係る」に改める。
第二百九十二条第一項第六号を第二百九十二条第一項第五号とする。
第二百九十二条第一項第七号中「これらの規定に規定する損失が生じた時において国内にあつた」を「恒久的施設を通じて行う事業に係る」に改める。
第二百九十二条第一項第七号中「国内において」を「恒久的施設を通じて」に改める。
第二百九十二条第一項第七号を第二百九十二条第一項第六号とする。
第二百九十二条第一項第八号中「同条第一項」の下に「及び第二項」を加える。
第二百九十二条第一項第八号中「貸金等」を「金銭債権」に改める。
第二百九十二条第一項第八号中「国内において」を「恒久的施設を通じて」に改める。
第二百九十二条第一項第八号中「同項」を「これらの規定」に改める。
第二百九十二条第一項第八号中「とする」を「とし、恒久的施設と事業場等との間の内部取引(法第百六十一条第一項第一号に規定する内部取引をいう。第四項において同じ。)に係る金銭債権に相当するものは当該金銭債権に含まれないものとする」に改める。
第二百九十二条第一項第八号を第二百九十二条第一項第七号とする。
第二百九十二条第一項第九号中「国内において」を「恒久的施設を通じて」に改める。
第二百九十二条第一項第九号を第二百九十二条第一項第八号とする。
第二百九十二条第一項第十号中「国内において行う」を「恒久的施設を通じて行う」に改める。
第二百九十二条第一項第十号を第二百九十二条第一項第九号とする。
第二百九十二条第一項第九号の次に次の一号を加える。
十 法第五十八条(固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例) 次に定めるところによる。
イ 法第五十八条第一項に規定する取得資産は、同項に規定する交換の時において国内にある固定資産に限るものとし、当該取得資産には事業場等からその交換により取得したものとされる固定資産を含むものとする。
ロ 法第五十八条第一項に規定する譲渡資産は、同項に規定する交換の時において国内にある固定資産(恒久的施設を通じて行う事業に係るものに限る。)に限るものとする。
第二百九十二条第一項第十一号を削る。
第二百九十二条第一項第十二号を削る。
第二百九十二条第一項第十三号中「第百六十四条第一項第一号から第三号まで(非居住者に対する課税の方法)」を「第百六十四条第一項第一号」に改める。
第二百九十二条第一項第十三号中「国内にあるもの及び同項第四号に掲げる非居住者の有する当該資産のうちその譲渡により生ずべき所得が同号に掲げる国内源泉所得に該当する」を「恒久的施設を通じて行う事業に係る」に改める。
第二百九十二条第一項第十三号を第二百九十二条第一項第十一号とする。
第二百九十二条第一項第十四号中「国内において」を「恒久的施設を通じて」に改める。
第二百九十二条第一項第十四号を第二百九十二条第一項第十二号とする。
第二百九十二条第一項第十五号中「国内において」を「恒久的施設を通じて」に改める。
第二百九十二条第一項第十五号中「又は非居住者の国内にある資産」を削る。
第二百九十二条第一項第十五号を第二百九十二条第一項第十三号とする。
第二百九十二条第一項第十六号を第二百九十二条第一項第十四号とする。
第二百九十二条第二項中「第百六十五条」を「第百六十五条第一項」に改める。
第二百九十二条第二項中「所得税」の下に「(恒久的施設帰属所得に係る部分に限る。)」を加える。
第二百九十二条第二項中「同条」を「同項」に改める。
第二百九十二条第二項中「国内において行う」を「恒久的施設を通じて行う」に改める。
第二百九十二条第二項の表を改める。(
第二百九十二条第三項を次のように改める。
3 法第百六十五条第二項第二号に規定する政令で定めるところにより配分した金額は、非居住者のその年の同号に規定する販売費等及び育成費等並びに支出した金額につき、当該非居住者の恒久的施設を通じて行う事業及びそれ以外の事業に係る収入金額、資産の価額、使用人の数その他の基準のうち、これらの事業の内容及び当該費用の性質に照らして合理的と認められる基準を用いて当該非居住者の恒久的施設を通じて行う事業に配分した金額とする。
第二百九十二条の次に次の一項を加える。
4 非居住者の事業場等と恒久的施設との間で当該恒久的施設における資産の購入その他資産の取得に相当する内部取引がある場合には、その内部取引の時にその内部取引に係る資産を取得したものとして、当該非居住者の恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算に関する所得税に関する法令の規定を適用する。
第二百九十二条の次に次の十三条を加える。
(減額された外国所得税額のうち総収入金額に算入しないもの)
第二百九十二条の二 法第百六十五条の二(減額された外国所得税額の総収入金額不算入等)に規定する政令で定める金額は、同条に規定する外国所得税の額が減額された金額のうちその減額されることとなつた日の属する年において第二百九十二条の十四第一項(外国所得税が減額された場合の特例)の規定による同項に規定する納付控除対象外国所得税額からの控除又は同条第三項の規定による同項に規定する控除限度超過額からの控除に充てられることとなる部分の金額に相当する金額とする。
(恒久的施設に帰せられるべき純資産に対応する負債の利子の必要経費不算入)
第二百九十二条の三 法第百六十五条の三第一項(恒久的施設に帰せられるべき純資産に対応する負債の利子の必要経費不算入)に規定する恒久的施設に係る純資産の額として政令で定めるところにより計算した金額は、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した残額とする。
一 当該非居住者のその年の恒久的施設に係る資産の帳簿価額の平均的な残高として合理的な方法により計算した金額
二 当該非居住者のその年の恒久的施設に係る負債の帳簿価額の平均的な残高として合理的な方法により計算した金額
2 法第百六十五条の三第一項に規定する恒久的施設に帰せられるべき金額として政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「恒久的施設帰属資本相当額」という。)は、次に掲げるいずれかの方法により計算した金額とする。
一 資本配賦法(非居住者のイに掲げる金額からロに掲げる金額を控除した残額に、ハに掲げる金額のニに掲げる金額に対する割合を乗じて計算した金額をもつて恒久的施設帰属資本相当額とする方法をいう。
イ 当該非居住者のその年の総資産の帳簿価額の平均的な残高として合理的な方法により計算した金額
ロ 当該非居住者のその年の総負債の帳簿価額の平均的な残高として合理的な方法により計算した金額
ハ 当該非居住者のその年十二月三十一日(その者がその年の中途において死亡した場合には、その死亡の時。以下第四項までにおいて同じ。)における恒久的施設に帰せられる資産の額について、取引の相手方の契約不履行その他の財務省令で定める理由により発生し得る危険(以下この項及び第四項において「発生し得る危険」という。)を勘案して計算した金額
ニ 当該非居住者のその年十二月三十一日における総資産の額について、発生し得る危険を勘案して計算した金額
二 同業個人比準法(非居住者のその年十二月三十一日における恒久的施設に帰せられる資産の額について発生し得る危険を勘案して計算した金額に、イに掲げる金額のロに掲げる金額に対する割合を乗じて計算した金額をもつて恒久的施設帰属資本相当額とする方法をいう。
イ 比較対象者(当該非居住者の恒久的施設を通じて行う主たる事業と同種の事業を国内において行う個人当該個人が非居住者である場合には、恒久的施設を通じて当該同種の事業を行うものに限る。でその同種の事業に係る事業規模その他の状況が類似するものをいう。以下この号及び次項第二号において同じ。)のその年の前年以前三年内の各年のうちいずれかの年(当該比較対象者の純資産の額の総資産の額に対する割合が当該同種の事業を行う個人の当該割合に比して著しく低い場合として財務省令で定める場合に該当する年を除く。以下この号及び同項第二号において「比較対象年」という。)の十二月三十一日において貸借対照表に計上されている当該比較対象者の純資産の額(当該比較対象者が非居住者である場合には、当該比較対象者である非居住者の恒久的施設に係る純資産の額
ロ 比較対象者の比較対象年の十二月三十一日における総資産の額(当該比較対象者が非居住者である場合には、当該比較対象者である非居住者の恒久的施設に係る資産の額)について、発生し得る危険を勘案して計算した金額
3 前項各号に規定する非居住者は、同項の規定にかかわらず、同項第一号に定める方法は第一号に掲げる方法とし、同項第二号に定める方法は第二号に掲げる方法とすることができる。
一 資本配賦簡便法(前項第一号イに掲げる金額から同号ロに掲げる金額を控除した残額に、イに掲げる金額のロに掲げる金額に対する割合を乗じて計算する方法をいう。
イ 当該非居住者のその年十二月三十一日における恒久的施設に帰せられる資産の帳簿価額
ロ 当該非居住者のその年十二月三十一日において貸借対照表に計上されている総資産の帳簿価額
二 簿価資産資本比率比準法(当該非居住者のその年の恒久的施設に帰せられる資産の帳簿価額の平均的な残高として合理的な方法により計算した金額に、イに掲げる金額のロに掲げる金額に対する割合を乗じて計算する方法をいう。
イ 比較対象者の比較対象年の十二月三十一日において貸借対照表に計上されている純資産の額(当該比較対象者が非居住者である場合には、当該比較対象者である非居住者の恒久的施設に係る純資産の額
ロ 比較対象者の比較対象年の十二月三十一日において貸借対照表に計上されている総資産の額(当該比較対象者が非居住者である場合には、当該比較対象者である非居住者の恒久的施設に係る資産の額
4 第二項第一号ハ若しくはニに掲げる金額又は同項第二号に規定する非居住者のその年十二月三十一日における恒久的施設に帰せられる資産の額について発生し得る危険を勘案して計算した金額(以下この項及び次項において「危険勘案資産額」という。)に関し、非居住者の行う事業の特性、規模その他の事情により、その年分以後の各年分の確定申告期限までに当該危険勘案資産額を計算することが困難な常況にあると認められる場合には、その年七月一日から十二月三十一日までの間の一定の日における第二項第一号ハ若しくは同項第二号に規定する恒久的施設に帰せられる資産の額又は同項第一号ニに規定する総資産の額について発生し得る危険を勘案して計算した金額をもつて当該危険勘案資産額とすることができる。
5 前項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする最初の年の翌年三月十五日までに、納税地の所轄税務署長に対し、同項に規定する確定申告期限までに危険勘案資産額を計算することが困難である理由、同項に規定する一定の日その他の財務省令で定める事項を記載した届出書を提出した場合に限り、適用する。
6 その年の前年分の恒久的施設帰属資本相当額を資本配賦法等(第二項第一号又は第三項第一号に掲げる方法をいう。以下この項において同じ。)により計算した非居住者がその年分の恒久的施設帰属資本相当額を計算する場合には、次に掲げる場合に該当することにより資本配賦法等により計算することができない場合又は当該非居住者の恒久的施設を通じて行う事業の種類の変更その他これに類する事情がある場合に限り同業個人比準法等(第二項第二号又は第三項第二号に掲げる方法をいう。以下この項において同じ。)により計算することができるものとし、その年の前年分の恒久的施設帰属資本相当額を同業個人比準法等により計算した非居住者がその年分の恒久的施設帰属資本相当額を計算する場合には、当該非居住者の恒久的施設を通じて行う事業の種類の変更その他これに類する事情がある場合に限り資本配賦法等により計算することができるものとする。
一 第二項第一号に規定する非居住者の同号イに掲げる金額から同号ロに掲げる金額を控除する場合に控除しきれない金額がある場合
二 当該非居住者の純資産の額の総資産の額に対する割合が当該非居住者の恒久的施設を通じて行う主たる事業と同種の事業を行う個人の当該割合に比して著しく低いものとして財務省令で定める場合
7 法第百六十五条の三第一項に規定する利子に準ずるものとして政令で定めるものは、手形の割引料その他経済的な性質が利子に準ずるものとする。
8 法第百六十五条の三第一項に規定する政令で定める金額は、次に掲げる金額の合計額とする。
一 恒久的施設を通じて行う事業に係る負債の利子の額(次号及び第三号に掲げる金額を除く。
二 法第百六十一条第一項第一号(国内源泉所得)に規定する内部取引において非居住者の恒久的施設から当該非居住者の同号に規定する事業場等に対して支払う利子に該当することとなるものの金額
三 法第百六十五条第二項第二号(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)に規定する恒久的施設を通じて行う事業に係るものとして政令で定めるところにより配分した金額に含まれる負債の利子の額
9 法第百六十五条の三第一項に規定するその満たない金額に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額は、非居住者のその年の同項に規定する政令で定める金額に、当該非居住者のその年の恒久的施設帰属資本相当額から第一号に掲げる金額を控除した残額(当該残額が第二号に掲げる金額を超える場合には、同号に掲げる金額)の第二号に掲げる金額に対する割合を乗じて計算した金額とする。
一 当該非居住者のその年の恒久的施設に係る法第百六十五条の三第一項に規定する純資産の額として政令で定めるところにより計算した金額
二 当該非居住者のその年の恒久的施設に帰せられる負債(法第百六十五条の三第一項に規定する利子の支払の基因となるものに限る。)の帳簿価額の平均的な残高として合理的な方法により計算した金額
10 第一項及び第二項第一号の帳簿価額は、当該非居住者がその会計帳簿に記載した資産又は負債の金額によるものとする。
(特定の内部取引に係る恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算)
第二百九十二条の四 法第百六十五条の五の二第一項(特定の内部取引に係る恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算)に規定する政令で定める国内源泉所得は、第二百八十一条第一項第八号(国内にある資産の譲渡により生ずる所得)に掲げる所得とする。
2 法第百六十五条の五の二第一項に規定する政令で定める金額は、非居住者の恒久的施設と事業場等(同項に規定する事業場等をいう。次項において同じ。)との間の内部取引(同条第一項に規定する内部取引をいう。以下この条において同じ。)が次の各号に掲げる内部取引のいずれに該当するかに応じ、当該各号に定める金額とする。
一 恒久的施設による資産(法第百六十五条の五の二第一項に規定する資産に限る。以下この条において同じ。)の取得に相当する内部取引 当該内部取引の時に当該内部取引に係る資産の他の者への譲渡があつたものとみなして当該資産の譲渡により生ずべき当該非居住者の各年分の法第百六十四条第一項第一号ロ(非居住者に対する課税の方法)に掲げる国内源泉所得につき法第百六十五条第一項(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)の規定により法第二編第一章及び第二章(居住者に係る所得税の課税標準の計算等)の規定に準じて事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算するとした場合に当該資産の譲渡に係る原価の額とされる金額に相当する金額
二 恒久的施設による資産の譲渡に相当する内部取引 当該内部取引の時に当該内部取引に係る資産の他の者への譲渡があつたものとみなして当該資産の譲渡により生ずべき当該非居住者の各年分の法第百六十四条第一項第一号イに掲げる国内源泉所得につき法第百六十五条第一項の規定により法第二編第一章及び第二章の規定に準じて事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額を計算するとした場合に当該資産の譲渡に係る原価の額とされる金額に相当する金額
3 法第百六十五条の五の二第一項の規定の適用がある場合の非居住者の恒久的施設と事業場等との間の内部取引(当該恒久的施設による資産の取得に相当する内部取引に限る。以下この項において同じ。)に係る当該資産の当該恒久的施設における取得価額は、前項第一号に定める金額(当該内部取引による取得のために要した費用がある場合には、その費用の額を加算した金額)とする。
(その他の国内源泉所得についての総合課税に係る所得税の課税標準等の計算)
第二百九十二条の五 非居住者の法第百六十五条第一項(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)に規定する総合課税に係る所得税(法第百六十四条第一項第一号ロ及び第二号非居住者に対する課税の方法に掲げる国内源泉所得次条において「その他の国内源泉所得」という。に係る部分に限る。)の課税標準及び税額につき、法第百六十五条第一項に規定する法の規定に準じて計算する場合には、第二百九十二条(恒久的施設帰属所得についての総合課税に係る所得税の課税標準等の計算)の規定の例による。
(恒久的施設を有する非居住者の総合課税に係る所得税の課税標準の計算)
第二百九十二条の六 恒久的施設を有する非居住者が恒久的施設帰属所得(第二百九十二条第一項恒久的施設帰属所得についての総合課税に係る所得税の課税標準等の計算に規定する恒久的施設帰属所得をいう。以下この条において同じ。)及びその他の国内源泉所得を有する場合における当該非居住者の法第百六十五条第一項(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)に規定する総合課税に係る所得税の課税標準については、恒久的施設帰属所得に係る所得及びその他の国内源泉所得に係る所得を、同項の規定により法第二編第二章第二節(各種所得の金額の計算)の規定に準じてそれぞれ各種所得に区分し、その各種所得ごとに計算した所得の金額(その区分した各種所得のうちに、同種の各種所得で恒久的施設帰属所得に係るものとその他の国内源泉所得に係るものとがある場合には、それぞれの各種所得に係る所得の金額の合計額)を基礎として、同項の規定により同章第一節及び第三節(課税標準、損益通算及び損失の繰越控除)の規定に準じて、総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額を計算するものとする。
(国外所得金額)
第二百九十二条の七 法第百六十五条の六第一項(非居住者に係る外国税額の控除)に規定する政令で定める金額は、法第百六十四条第一項第一号イ(非居住者に対する課税の方法)に掲げる国内源泉所得(次項において「恒久的施設帰属所得」という。)に係る所得の金額のうち国外源泉所得(法第百六十五条の六第一項に規定する国外源泉所得をいう。次項において同じ。)に係る所得の金額とする。
2 前項の規定を適用する場合において、非居住者のその年分の恒久的施設帰属所得につき法第百六十五条第一項(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)の規定により法第二編第一章及び第二章(居住者に係る所得税の課税標準の計算等)の規定に準じて計算した不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入された金額のうちに法第三十七条第一項(必要経費)に規定する販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用で国外源泉所得に係る所得を生ずべき業務とそれ以外の恒久的施設帰属所得に係る所得を生ずべき業務の双方に関連して生じたものの額(以下この項及び次項において「共通費用の額」という。)があるときは、当該共通費用の額は、これらの業務に係る収入金額、資産の価額、使用人の数その他の基準のうちこれらの業務の内容及び費用の性質に照らして合理的と認められる基準により国外源泉所得に係る所得とそれ以外の恒久的施設帰属所得に係る所得の金額の計算上の必要経費として配分するものとする。
3 前項の規定による共通費用の額の配分を行つた非居住者は、当該配分の計算の基礎となる事項を記載した書類その他の財務省令で定める書類を作成しなければならない。
4 法第百六十五条の六第一項から第三項までの規定の適用を受ける非居住者は、確定申告書、修正申告書又は更正請求書にその年分の同条第一項に規定する国外所得金額の計算に関する明細を記載した書類を添付しなければならない。
(控除限度額の計算)
第二百九十二条の八 法第百六十五条の六第一項(非居住者に係る外国税額の控除)に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、同項の非居住者のその年分の法第百六十四条第一項第一号イ(非居住者に対する課税の方法)に掲げる国内源泉所得に係る所得につき法第百六十五条第一項(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)の規定により法第二編第一章から第四章まで(居住者に係る所得税の課税標準、税額等の計算)の規定に準じて計算した所得税の額(法第百六十五条の六の規定を適用しないで計算した場合の所得税の額とし、附帯税の額を除く。)に、その年分の恒久的施設帰属所得金額のうちにその年分の調整国外所得金額の占める割合を乗じて計算した金額とする。
2 前項に規定するその年分の恒久的施設帰属所得金額とは、法第百六十五条第一項の規定により準じて計算する法第七十条第一項若しくは第二項(純損失の繰越控除)又は第七十一条(雑損失の繰越控除)の規定を適用しないで計算した場合のその年分の法第百六十四条第一項第一号イに掲げる国内源泉所得に係る所得の金額(次項において「その年分の恒久的施設帰属所得金額」という。)をいう。
3 第一項に規定するその年分の調整国外所得金額とは、法第百六十五条第一項の規定により準じて計算する法第七十条第一項若しくは第二項又は第七十一条の規定を適用しないで計算した場合のその年分の法第百六十五条の六第一項に規定する国外所得金額をいう。ただし、当該国外所得金額がその年分の恒久的施設帰属所得金額に相当する金額を超える場合には、その年分の恒久的施設帰属所得金額に相当する金額とする。
(外国税額控除の対象とならない外国所得税の額)
第二百九十二条の九 第二百二十二条の二第一項及び第二項(外国税額控除の対象とならない外国所得税の額)の規定は、法第百六十五条の六第一項(非居住者に係る外国税額の控除)に規定する政令で定める取引について準用する。
2 法第百六十五条の六第一項に規定する政令で定める外国所得税の額は、次に掲げる外国所得税の額とする。
一 非居住者が住所を有し、一定の期間を超えて居所を有し、又は国籍その他これに類するものを有することにより当該住所、居所又は国籍その他これに類するものを有する国又は地域(以下この項において「居住地国」という。)において課される外国所得税の額(当該非居住者が支払を受けるべき利子、配当その他これらに類するものの額を課税標準として源泉徴収の方法に類する方法により課される外国所得税の額で、当該居住地国の法令の規定又は法第百六十二条第一項租税条約に異なる定めがある場合の国内源泉所得に規定する租税条約次号において「租税条約」という。の規定により、当該居住地国において当該非居住者に対して課される当該外国所得税以外の外国所得税の額から控除しないこととされるものを除く。
二 非居住者の居住地国以外の国又は地域において課される外国所得税の額のうち、当該外国所得税の課税標準となる所得について我が国と当該国又は地域との間の租税条約の規定が適用されるとしたならば、当該租税条約における当該所得に係る外国所得税の軽減又は免除に関する規定の適用により当該国又は地域において課することができることとされる額を超える部分に相当する金額又は免除することとされる額に相当する金額
(地方税控除限度額)
第二百九十二条の十 法第百六十五条の六第二項(非居住者に係る外国税額の控除)に規定する地方税控除限度額として政令で定める金額は、地方税法施行令第七条の十九第三項(道府県民税からの外国所得税額の控除)の規定による限度額と同令第四十八条の九の二第四項(市町村民税からの外国所得税額の控除)の規定による限度額との合計額とする。
(繰越控除限度額等)
第二百九十二条の十一 法第百六十五条の六第二項(非居住者に係る外国税額の控除)に規定するその年に繰り越される部分として政令で定める金額は、その年の前年以前三年内の各年(次項及び次条第一項において「前三年以内の各年」という。)の国税の控除余裕額又は地方税の控除余裕額を、最も古い年のものから順に、かつ、同一年のものについては国税の控除余裕額及び地方税の控除余裕額の順に、その年の控除限度超過額に充てるものとした場合に当該控除限度超過額に充てられることとなる当該国税の控除余裕額の合計額に相当する金額とする。
2 前三年以内の各年のうちいずれかの年において納付することとなつた法第百六十五条の六第一項に規定する控除対象外国所得税の額(以下この条及び第二百九十二条の十四外国所得税が減額された場合の特例において「控除対象外国所得税の額」という。)をその納付することとなつた年の法第百六十四条第一項第一号イ(非居住者に対する課税の方法)に掲げる国内源泉所得につき法第百六十五条第一項(総合課税に係る所得税の課税標準、税額等の計算)の規定により法第二編第一章及び第二章(居住者に係る所得税の課税標準の計算等)の規定に準じて計算する不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額若しくは雑所得の金額の計算上必要経費に算入し、又は一時所得の金額の計算上支出した金額に算入した場合には、当該年以前の各年の国税の控除余裕額及び地方税の控除余裕額は、前項に規定する国税の控除余裕額及び地方税の控除余裕額に含まれないものとして、同項の規定を適用する。
3 法第百六十五条の六第二項の規定の適用を受けることができる年後の各年に係る第一項及び次条第一項の規定の適用については、第一項の規定により当該適用を受けることができる年の控除限度超過額に充てられることとなる国税の控除余裕額及び地方税の控除余裕額並びにこれらの金額の合計額に相当する金額の当該控除限度超過額は、ないものとみなす。
4 前三項に規定する国税の控除余裕額とは、その年において納付することとなる控除対象外国所得税の額がその年の国税の控除限度額(法第百六十五条の六第一項に規定する控除限度額をいう。以下この条において同じ。)に満たない場合における当該国税の控除限度額から当該控除対象外国所得税の額を控除した金額に相当する金額をいう。
5 第一項から第三項までに規定する地方税の控除余裕額とは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額をいう。
一 その年において納付することとなる控除対象外国所得税の額がその年の国税の控除限度額を超えない場合 その年の地方税の控除限度額(前条に規定する合計額をいう。以下この条において同じ。)に相当する金額
二 その年において納付することとなる控除対象外国所得税の額がその年の国税の控除限度額を超え、かつ、その超える部分の金額がその年の地方税の控除限度額に満たない場合 当該地方税の控除限度額から当該超える部分の金額を控除した金額に相当する金額
6 第一項及び第三項に規定する控除限度超過額とは、その年において納付することとなる控除対象外国所得税の額がその年の国税の控除限度額と地方税の控除限度額との合計額を超える場合におけるその超える部分の金額に相当する金額をいう。
(繰越控除対象外国所得税額等)
第二百九十二条の十二 法第百六十五条の六第三項(非居住者に係る外国税額の控除)に規定するその年に繰り越される部分として政令で定める金額は、前三年以内の各年の控除限度超過額(前条第六項に規定する控除限度超過額をいう。以下この条において同じ。)を最も古い年のものから順次その年の国税の控除余裕額(前条第四項に規定する控除余裕額をいう。以下この条において同じ。)に充てるものとした場合に当該国税の控除余裕額に充てられることとなる当該控除限度超過額の合計額に相当する金額とする。
2 前条第二項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第二項中「国税の控除余裕額及び地方税の控除余裕額」とあるのは、「控除限度超過額」と読み替えるものとする。
3 法第百六十五条の六第三項の規定の適用を受けることができる年後の各年に係る第一項及び前条第一項の規定の適用については、第一項の規定により当該適用を受けることができる年の国税の控除余裕額に充てられることとなる控除限度超過額及びこれに相当する金額の当該国税の控除余裕額は、ないものとみなす。
4 地方税法施行令第七条の十九第二項(道府県民税からの外国所得税額の控除)の規定の適用を受けることができる年(同令第四十八条の九の二第二項市町村民税からの外国所得税額の控除の規定の適用をも受けることができる年を除く。)又は同令第四十八条の九の二第二項の規定の適用を受けることができる年後の各年に係る第一項及び前条第一項の規定の適用については、それぞれ、同令第七条の十九第二項又は第四十八条の九の二第二項の規定により当該適用を受けることができる年において課された外国の所得税等の額とみなされる金額に相当する控除限度超過額(当該控除限度超過額のうちに第一項の規定により当該適用を受けることができる年の国税の控除余裕額に充てられることとなるものがある場合には、当該充てられることとなる部分を除く。)及びこれに相当する金額の当該適用を受けることができる年の前条第五項に規定する地方税の控除余裕額は、ないものとみなす。
(外国税額の控除に係る国外源泉所得に関する規定の準用)
第二百九十二条の十三 第二百二十五条の三から第二百二十五条の七まで(国外にある資産の運用又は保有により生ずる所得等)、第二百二十五条の九から第二百二十五条の十一まで(事業の広告宣伝のための賞金等)及び第二百二十五条の十四(国外に源泉がある所得)の規定は、法第百六十五条の六第四項第一号(非居住者に係る外国税額の控除)に規定する国外にある資産の運用又は保有により生ずる所得、同項第二号に規定する国外にある資産の譲渡により生ずる所得として政令で定めるもの、同項第三号に規定する政令で定める事業、同項第七号に規定する政令で定める利子、同号に規定する債券の買戻又は売戻条件付売買取引として政令で定めるもの、同号に規定する差益として政令で定めるもの、同項第八号ハに規定する政令で定める用具、同項第九号に規定する政令で定める賞金、同項第十号に規定する政令で定める契約、同項第十二号に規定する政令で定める契約及び同項第十三号に規定する政令で定める所得について準用する。
(外国所得税が減額された場合の特例)
第二百九十二条の十四 非居住者が納付することとなつた外国所得税の額につき法第百六十五条の六第一項から第三項まで(非居住者に係る外国税額の控除)の規定の適用を受けた年の翌年以後七年内の各年において当該外国所得税の額が減額された場合には、当該非居住者のその減額されることとなつた日の属する年(以下この条において「減額に係る年」という。)については、当該減額に係る年において当該非居住者が納付することとなる控除対象外国所得税の額(第三項において「納付控除対象外国所得税額」という。)から減額控除対象外国所得税額に相当する金額を控除し、その控除後の金額につき法第百六十五条の六第一項から第三項までの規定を適用する。
2 前項に規定する減額控除対象外国所得税額とは、非居住者の減額に係る年において外国所得税の額の減額がされた金額のうち、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した残額に相当する金額をいう。
一 当該外国所得税の額のうち非居住者の法第百六十五条の六第一項から第三項までの規定の適用を受けた年において控除対象外国所得税の額とされた部分の金額
二 当該減額がされた後の当該外国所得税の額につき当該非居住者の法第百六十五条の六第一項から第三項までの規定の適用を受けた年において同条第一項の規定を適用したならば控除対象外国所得税の額とされる部分の金額
3 第一項の場合において、減額に係る年の納付控除対象外国所得税額がないとき、又は当該納付控除対象外国所得税額が前項に規定する減額控除対象外国所得税額(以下この項において「減額控除対象外国所得税額」という。)に満たないときは、減額に係る年の前年以前三年内の各年の第二百九十二条の十一第六項(繰越控除限度額等)に規定する控除限度超過額(同条第三項又は第二百九十二条の十二第三項若しくは第四項繰越控除対象外国所得税等の規定により減額に係る年の前年以前の各年においてないものとみなされた部分の金額を除く。以下この項において「控除限度超過額」という。)から、それぞれ当該減額控除対象外国所得税額の全額又は当該減額控除対象外国所得税額のうち当該納付控除対象外国所得税額を超える部分の金額に相当する金額を控除し、その控除後の金額につき法第百六十五条の六第三項の規定を適用する。この場合において、二以上の年につき控除限度超過額があるときは、まず最も古い年の控除限度超過額から当該控除を行い、なお控除しきれない金額があるときは順次新しい年の控除限度超過額から当該控除を行う。

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