第四節 山林所得及び譲渡所得等
第九款 有価証券の譲渡による所得の課税の特例等(第三十七条の十―第三十八条)
2015/6/1現在(未施行改正あり)
(特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得等に対する源泉徴収等の特例)
第三十七条の十一の四 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対し国内においてその営業所に開設されている特定口座(前条第三項第一号に規定する特定口座をいう。以下この条において同じ。)に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡の対価又は当該特定口座において処理された上場株式等の信用取引等の決済(当該信用取引等に係る株式等(第三十七条の十第二項に規定する株式等をいう。)の受渡しが行われることとなるものを除く。以下この条から第三十七条の十一の六までにおいて「差金決済」という。)に係る差益に相当する金額の支払をする金融商品取引業者等は、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者から、政令で定めるところにより、その年最初に当該特定口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡をする時又は当該特定口座において処理された上場株式等の信用取引等につきその年最初に差金決済を行う時のうちいずれか早い時までに、当該金融商品取引業者等の当該特定口座を開設する営業所に特定口座源泉徴収選択届出書(この項の規定の適用を受ける旨その他財務省令で定める事項を記載した書類をいう。第五項において同じ。)の提出があつた場合において、その年中に行われた当該特定口座(以下この条から第三十七条の十一の六までにおいて「源泉徴収選択口座」という。)に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡又は当該源泉徴収選択口座において処理された上場株式等の信用取引等に係る差金決済により源泉徴収選択口座内調整所得金額が生じたときは、当該譲渡の対価又は当該差金決済に係る差益に相当する金額の支払をする際、当該源泉徴収選択口座内調整所得金額に百分の十五の税率を乗じて計算した金額の所得税を徴収し、その徴収の日の属する年の翌年一月十日(政令で定める場合にあつては、政令で定める日)までに、これを国に納付しなければならない。
2 前項に規定する源泉徴収選択口座内調整所得金額とは、金融商品取引業者等の営業所に開設されている居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡又は当該源泉徴収選択口座において処理された上場株式等の信用取引等に係る差金決済(以下この項及び次項において「対象譲渡等」という。)が行われた場合において、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の当該源泉徴収選択口座に係る第一号に掲げる金額(次項において「源泉徴収口座内通算所得金額」という。)が第二号に掲げる金額(次項において「源泉徴収口座内直前通算所得金額」という。)を超えるときにおける当該超える部分の金額をいう。
一 イに掲げる金額とロに掲げる金額とを合計した金額(当該金額が零を下回る場合には、零)
イ その年において当該対象譲渡等の時の以前にした特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る譲渡収入金額(特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る収入金額として政令で定める金額をいう。次号イにおいて同じ。)の総額からその譲渡をした特定口座内保管上場株式等に係る取得費等の金額(その譲渡をした特定口座内保管上場株式等の取得に要した金額及びその譲渡に要した費用の金額として政令で定める金額をいう。同号イにおいて同じ。)の総額を控除した金額
ロ その年において当該対象譲渡等の時の以前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差益の金額として政令で定める金額(次号ロにおいて「差益金額」という。)の総額から当該対象譲渡等の時の以前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差損の金額として政令で定める金額(同号ロにおいて「差損金額」という。)の総額を控除した金額
二 イに掲げる金額とロに掲げる金額とを合計した金額(当該金額が零を下回る場合には、零)
イ その年において当該対象譲渡等の時の前にした特定口座内保管上場株式等の譲渡に係る譲渡収入金額の総額からその譲渡をした特定口座内保管上場株式等に係る取得費等の金額の総額を控除した金額
ロ その年において当該対象譲渡等の時の前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差益金額の総額から当該対象譲渡等の時の前に行われた上場株式等の信用取引等に係る差金決済により生じた差損金額の総額を控除した金額
3 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者の源泉徴収選択口座を開設している金融商品取引業者等は、当該源泉徴収選択口座においてその年中に行われた対象譲渡等により、当該対象譲渡等に係る源泉徴収口座内通算所得金額が源泉徴収口座内直前通算所得金額に満たないこととなつた場合には、その都度、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対し、当該満たない部分の金額に百分の十五を乗じて計算した金額に相当する所得税を還付しなければならない。
4 第一項の規定により徴収して納付すべき所得税は、所得税法第二条第一項第四十五号に規定する源泉徴収に係る所得税とみなして、同法、国税通則法及び国税徴収法の規定を適用する。
5 第一項の居住者又は恒久的施設を有する非居住者が、同項の金融商品取引業者等の営業所の長に対し、同項の規定による特定口座源泉徴収選択届出書の提出と併せて特定口座開設届出書の提出をしようとする場合には、当該居住者又は恒久的施設を有する非居住者は、当該特定口座源泉徴収選択届出書の提出に代えて、当該特定口座源泉徴収選択届出書に記載すべき事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法をいう。)により提供することができる。この場合において、当該居住者又は恒久的施設を有する非居住者は、当該特定口座源泉徴収選択届出書を提出したものとみなす。
6 前二項に定めるもののほか、第一項の規定により徴収された所得税の額がある場合における所得税に関する法令の適用に関する特例その他同項から第三項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
- 第三十七条の十一の四第一項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
- 第三十七条の十一の四第二項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
- 第三十七条の十一の四第三項中「国内に恒久的施設を有する非居住者」を「恒久的施設を有する非居住者」に改める。
平成二十七年三月三十一日法律第九号の未施行内容(施行日=2015/7/1)
- 第三十七条の十一の四第二項中「差金決済(」の下に「所得税法第六十条の二第一項又は第六十条の三第一項の規定により譲渡があつたものとみなされたものを除く。」を加える。
0 件のコメント:
コメントを投稿